第17回 花粉症の臨床~実践編②~

患者を磁石のように惹き付ける初診外来術
概要

花粉症の薬物療法、今回はステロイド薬がテーマです。

まず、ステロイド点眼薬の処方は専門家である眼科医に任せ、点鼻ステロイドは自身で処方するという國松医師。点鼻ステロイドは花粉症の鼻炎に効果が高く、予防にも頓用にも使用できるほか、血管収縮薬や経口ステロイドと比べ安全といえます。
塩酸トラマゾリン、塩酸ナファゾリンなどの血管収縮薬は、連用により効果の減弱が認められるため、使用は数日以内にとどめておくよう注意が必要です。また内服ステロイドには血糖や眼圧の上昇、クッシング症候群などの副作用、さらに断薬しずらくなるというデメリットがあります。
比較的安全な点鼻ステロイド薬の最も深刻な副作用といえば、鼻中隔穿孔です。これは点鼻ステロイド薬をやや外側に向け噴霧するよう患者指導を行うことで予防可能です。絶妙な噴霧角度は、動画でぜひご確認ください。
点鼻ステロイド薬は1日1回投与タイプが使いやすいですが、患者の同意があれば、この回数を超えた使用も可能かつ効果的です。また他の治療と併用できるメリットもあります。鼻炎に加え患者に気管支喘息のような下気道症状や喉のイガイガなどが認められる場合には、上気道と下気道、すなわち鼻から肺までを一連に捉え、鼻や喉の上気道症状はステロイド点鼻薬、下気道症状は吸入ステロイドで双方を同時治療するのが効果的です。

患者を磁石のように惹き付ける初診外来術